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  • 07/17/17:14

07.21.23:03

昼間障害標識

 札幌と東京は紅白、名古屋は銀-。これが何の色の違いなのか分かりますか? 正解は、各都市にそびえるテレビ塔の外観の色。

 どれも似た構造やデザインながら、どうして色に差があるのか。北海道洞爺湖サミットのニュースで、札幌市の大通公園の映像を見て、ふと気付いた疑問。

 まずは名古屋テレビ塔の歴史を振り返るため、職場にあったテレビ塔の50周年記念誌をめくった。高さ180メートルの名古屋テレビ塔は日本で最初の集約電波塔として、1954年6月に完成。設計は東京タワーやさっぽろテレビ塔も手掛けた、早稲田大学教授で建築家の内藤多仲(たちゅう)博士。「東洋のエッフェル塔を目指した」との記述はあるが、色については見当たらない。

 早速、名古屋テレビ塔株式会社へ疑問をぶつけると、若山宏営業部長が、すぐに回答してくれた。「航空法の規制ができる前に、名古屋テレビ塔が建てられたためです」

 航空法では昼間に飛行機から見えにくい構造物に、「昼間障害標識」の取り付けを義務付けている。高さ60メートル以上の鉄塔や煙突が該当し、紅白に塗ることで「標識」になる。

 この規制は名古屋テレビ塔の完成から6年後の60年施行の改正航空法に盛り込まれた。付則で「現存する建造物は適用しない」とあり、名古屋テレビ塔への規制は除外された。もっとも、さっぽろテレビ塔(完成1957年)や東京タワー(同58年)も法施行前の建造だが、進行中の改正論議を踏まえて塗ったのだろう。

 若山営業部長は「塗り直しの際、色を(紅白に)変えてはどうかという話もあったようですが、地元では銀色で定着していて、お断りしたと聞きます」と話す。

 銀と紅白の違いは分かったが、なぜ銀色になったのか。名古屋テレビ塔建設当時に大学院生で、内藤博士の助手を務めた早大名誉教授の田中弥寿雄さん(78)は「内藤先生から、色の話は聞いたことがなく、正確なところは分からない」とした上で「サビ防止加工のためでは」と推測する。

 田中さんによると、塔の上部は鉄骨のサビ付きを防ぐため、表面に亜鉛メッキを施している。そのメッキ色に合わせて塔の下部も銀色に塗装されたのではないかとみる。

 内藤博士と数々のテレビ塔を手掛けた田中さんは「テレビ塔の中でも特に銀色は珍しく、周囲の風景と溶け込んで本当にきれいですよね」と絶賛する。

 高さを競うテレビ塔時代の先駆けだったゆえに生まれた異色の銀色塔。2011年のアナログ放送の終了で電波送信の役目に幕を下ろすが、名古屋のシンボルとしての存在感は今後も変わらないだろう。

 (社会部・加藤弘二)
中日新聞

なんか品がありますね

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