07.19.09:04
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09.26.02:10
自転車道が好評
古町入舟地区の自転車道が開通したのは3月29日。万代橋下流橋事業の道路拡幅工事で、信濃川に架かる柳都大橋の延長線上の秣(まぐさ)川岸通~東堀通までの区間に、全国で98カ所が指定された国土交通省と警察庁の「自転車通行環境に関するモデル地区」の一つとして整備された。
国交省と警察庁は平成19年、急増する自転車対歩行者事故(8年の582件が18年は2767件と10年間で4・8倍)を抑止するため有識者の「新たな自転車利用環境のあり方に関する懇談会」を共同設置、この提言を実践するモデル地区を今年1月に指定した。
甲信越3県では新潟が古町入舟地区(新潟市)▽県庁周辺地区(同)▽新潟駅前地区(同)▽小千谷地区(小千谷市)の4カ所、長野が長野地区(長野市)▽松本地区(松本市)の2カ所、山梨は丸の内周辺地区(甲府市)▽朝日周辺地区(同)の2カ所がそれぞれ指定されている。
古町入舟地区の自転車道は自転車と歩行者が安全に通行できるように自転車の通行帯と歩道を分離した構造で、幅2メートルは自転車のすれ違いができる。並行する幅3メートルの歩道と区別するため、標識に加え路面表示や案内看板でその違いを知らせ、バス停は柵で入り口を限定して、自転車との接触防止を図っている。
甲信越3県の8カ所のモデル地区の中で古町入舟地区が最も早い開通で、整備を担当した国交省新潟国道事務所の100人アンケートによると、幅は広いものの自転車と歩行者が混在して通行する形の自転車歩行者道に比べて、「良くなったと思う」の回答者が全体の87人に達した。
このうち良くなった点を複数回答で聞いたところ、「歩行空間が広く感じるようになった」(66%)「自転車と歩行者が接触する危険性が低くなった」(63%)が高い割合となり、自転車と歩行者の安全な通行をねらった新潟国道事務所の設計が功を奏した格好。早川博交通対策課長も「市街地で4車線以上の直轄国道整備の将来モデルにもなると思います」と話す。
ただし、「自転車同士が接触する危険性が低くなった」は32%にとどまった。幅2メートルは自転車がすれ違えるものの、車道や歩道の間の植栽帯や柵などが自転車利用者に窮屈感や圧迫感を与えている可能性もあり、課題も残った。何より、いくら良い施設でも利用する側のマナー次第では台無しになってしまう。
「狭い自転車道に歩行者が入ると危なくて…」と嘆くのは60代の主婦。植栽帯を挟んで自転車道と歩道を2列に走る女子高生は「だめなんですか?」。あえて広い歩道を走る自転車もあり、施設の良さを十分発揮するには利用者の自覚を待つしかなさそうだ。
MSN産経ニュース
ちゃんと決めなきゃね
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